「リピート率を上げなければ…」と日々頭を悩ませている美容室オーナーの方は多いのではないでしょうか?しかし、もしかすると、その努力の方向性が間違っているかもしれません。
今回は、リピート率を無理に上げようと努力するのではなく、自動的にリピートしてくれるお客様だけを集客する方法についてお話しします。発想を大きく転換することで、あなたのサロン経営が劇的に変わる可能性があります。
なぜ「全員をリピートさせる」のは不可能なのか?
様々な理由で来店するお客様
普通に美容室を運営していると、本当に様々な理由でお客様が来店されます:
- 安いから来た
- 雰囲気が良さそうだから
- スタイリストが優しそうだから
- 家から近いから
- なんとなく
ホットペッパービューティーなどのポータルサイトで割引クーポンを出していれば、特に「安いから」という理由での来店が多くなりがちです。
リピート率100%は現実的ではない
カット5,000円、カラー5,000円、パーマ5,000円といった一般的な価格設定で、様々な理由で集まってきたお客様全員をリピートさせることは、正直言って不可能です。
なぜなら、お客様一人ひとりの来店理由や求めているものが全く違うからです。価格重視の方もいれば、技術重視の方もいる。トレンド重視の方もいれば、癒しを求める方もいる。全ての要望に完璧に応えることは現実的ではありません。
発想の転換:「リピートしてくれるお客様」だけを集客する
答えはシンプル
では、どうすればいいのでしょうか?答えはシンプルです:
リピートしてくれるであろうお客様に絞って集客する
これが最も効率的で確実な方法なのです。
「そんなことできるの?」という疑問
「そんな都合の良いことができるの?」と思われるかもしれません。しかし、実際に可能です。
その方法は、自分のお店に来る理由を一つに絞ることです。
「選択と集中」が成功のカギ
経営の基本原則
経営用語で「選択と集中」という言葉があります。これは美容室経営においても非常に重要な考え方です。
多くのサロンが犯しがちな間違いは:
- 安さも売りにしよう
- デザイン力も売りにしよう
- トリートメントも売りにしよう
- 老若男女すべての人に来てもらおう
このように間口を広げれば広げるほど、実はお客様は迷ってしまうのです。
迷うお客様は離れていく
「何でもできます」「どんなお客様でも歓迎します」というメッセージは、一見親切に思えますが、実際にはお客様を混乱させてしまいます。
「このお店は私のための店だ」と感じてもらうためには、明確なコンセプトが必要なのです。
実践事例:CoRteの「髪質改善専門店」戦略
明確なコンセプト設定
CoRteでは、思い切って一つのコンセプトに絞りました:
「髪質改善専門店」
- 髪質をきれいにしたい
- ツヤツヤの髪になりたい
- 髪の悩みを根本的に解決したい
そういったお客様だけに来ていただくという選択をしました。
「値決め」でコンセプトを体現
「コンセプトを決めても、お客様は選択できないでしょ?」と思われるかもしれません。
しかし、これを実現する方法があります。それが「値決め」という手法です。
戦略的メニュー設計
CoRteでは、基本料金を3つのメニューのみに絞りました:
- カット+髪質矯正のセットメニュー
- カット+トリートメントのセットメニュー(高級版)
- カット+トリートメントのセットメニュー(普通版)
戦略的に「やらないこと」を決める
同時に、以下のサービスは意図的に提供していません:
- カットだけの単品メニュー
- キッズカット
- 成人式の着付け・セット・メイク
- 早朝営業
なぜこの選択をしたのか?
髪質改善は長期的な取り組みが必要だからです:
- 長い期間をかけて髪質を改善していく
- 短いスパンでの来店が必要
- 継続的なケアが欠かせない
つまり、短い期間でのリピートが前提となるサービスだからこそ、この特化戦略が有効なのです。
専門店化のメリット
自動的なリピート創出
専門店化することで、以下のような好循環が生まれます:
- 明確な目的を持ったお客様が来店
- 期待と実際のサービスがマッチ
- 満足度が高くなる
- 継続的なケアの必要性を理解
- 自然とリピートする
ブランディング効果
「○○といえばあのお店」という認知を獲得できます。これにより:
- 口コミで同じ悩みを持つお客様が集まる
- 価格競争に巻き込まれにくくなる
- スタッフの技術向上も集中的に行える
まとめ:リピート率向上の新しいアプローチ
従来の「どんなお客様もリピートさせよう」という発想から、「リピートしてくれるお客様だけを最初から集める」という発想への転換が重要です。
ポイントをまとめると:
- 全員をリピートさせるのは現実的ではない
- 来店理由を一つに絞ることで、目的意識の高いお客様が集まる
- 「値決め」によってコンセプトを明確に伝える
- 長期的な関係性が前提のサービスに特化する
- 「やらないこと」を明確に決める
この戦略により、努力してリピート率を上げるのではなく、自動的にリピートしてくれるお客様だけが集まるサロンを作ることができるのです。
あなたのサロンも、ぜひ「選択と集中」の考え方を取り入れてみてください。短期的には来店数が減るかもしれませんが、長期的には必ず安定した経営基盤を築くことができるはずです。
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